VACANT

fireworks

最近まったく覇気がない。
FF12が終わってしまったからだ。

以前、新しく行き始めた床屋でアンケートに記入した際、

「26歳 会社員 趣味 TVゲーム」

と自分で書いた文字列に軽いめまいを覚えた俺は、「もうゲームはやめよう」と心に決め、
FF12を気が済むまでやりこみ、ゲーム人生のまさにFinal Fantasyにしようとしていたわけだ。



しかし、終わってみると当然のことながら待っていたのは目標も無くだらだら生きる俺の日常。
今日だって折角の三連休なのに何をするでもなくパソコンに向かっている俺がいる。

思えば、FF12に取り組んでいた時の俺は生きることの中心にゲームがあり、
それを中核とすることで大きな推進力を得ていたように思う。


早く帰ってゲームをやらなければならない為仕事に対する集中力は極限まで高まり、
この3ヶ月間、職場での俺の評価はうなぎのぼりだった。(しかし本人の情熱の対象はゲーム)

休み中は飯も食わずにFFに集中しており、当然集中力を鈍らせる酒も断っていた為、
先日の健康診断では体重が5kg も減っていた上、血圧まで下がっていた。

当然、金を使う暇は無く溜まる一方。
気が付けば、貯蓄がローンの残高を軽く越えていた為、先日一括で返済してきた。すげぇ。



しかし、FFを終えた今のこの俺の体たらくはどうだ。

別に何を話すでもない、同僚とのだらだらした愚痴の言い合い大会でしかない飲み会。
先日日帰りで出かけた、商業主義にまみれた汚い観光地。
集中すれば一瞬で終わる仕事にだらだらと時間をかけ、会社に行くことが仕事になっているばかげた社会。


下らないと思っていたTVゲーム。しかし俺はそれを5歳の時から毎日続けていた。
そしてどんなに下らなくても好きなものに情熱を持って取り組んでいる時は、下らない社会だって光り輝いて見えていたではないか。


そういえば、苦しかった受験勉強だって
「これが終われば心置きなくゲームが出来る」
と思えばこそ乗り切ってきた。

初めて出来た彼女ともゲームが共通の話題になっていた。


ここまで俺の中核をなしていたものを切り捨てた今、どうやって生きていけば良いのか分からない。
ローンも返しちゃったから、労働意欲マジで0%。やばい。