大海嘯

gen6652007-03-27

それにしても東京は高層ビルが増えた。
賃貸オフィスだけでなく、住宅も含めて。

一時期盛んに言われていた地方分権はやはりうまくいかなかったのだろう。
名古屋という例外はありつつも、日本は現代史上最後の中央資本集権都市東京を加速的に拡大させている。

人も物も道もあらゆるものが首都に集中し、再び都市は空に向かって垂直に膨張している。


帝王は東京出身だが、自分の生まれた病院や育った幼稚園、小学校が次々に開発指定地区になり
思い出が地球に対して法線方向に飲み込まれていく。

不思議と物悲しさは無い。
諦観を通り越した果てに、それどころかある種の平坦な感覚を感じている。

遊泳禁止の海岸で遊泳中にありえないほどの高波に乗ってそのまま空に放り出されるような感覚。


おそらくこの国はもうだめだろう。
何が駄目って、この国に住む人たちにとってはぜんぜん駄目じゃないのだが。


日本人の自然観はやはり狂っている。
「克服すべきものでなく、身をゆだねるものとしての自然」という言葉をよく聞くが、
どうやら地震や自然災害、果ては原子力発電所の災害などに関しても同じ感覚を有しているようだ。

つまり、「大災害で死んじゃっても、どうせ皆死ぬんだからノープロブレム!」


そのくせ「でもなぜか自分は生き残るきがするし、運が悪くても死ぬときは一瞬だからノープロブレム!」
とか思ってるに違いない。


日本のレベルアップ重視型というか、建設的な文化は好きだが、
上のような感覚は正直ぜんぜん趣味じゃない。俺は自分が人類最後の人間になっても5万年くらい生き残りたい。


とりあえず次はどうするかね。しばらく考えてみる。