現象システムについて書くよ(実行編)

無駄に長いシリーズになってしまった。

ういーす。うし!じゃあ書くか。


ここまでいっぱい書いたのは兎にも角にも、


# wodd 『つまりあれです。そういう陽気な人を見ると沸いてくるルサンチマンという奴について哲学してみるのが次善の策。』



という意見を受けて、それに対する回答を書くためのだったのですよ。



「そういう陽気な人」っていうのはアメリカ人のことだね。
http://d.hatena.ne.jp/gen665/20041014参照






手っ取り早く言おう。



「水が枯渇しちまうから水を使うの止めろって? 俺様の大事な庭の芝が枯れちまうじゃねぇか。」



とか考えるのはAタイプだね。

キーワードは「勇気」、「変化」、「勝利」。勝つか負けるか、白か黒か、といったシンプルなクライテリアを持ってる。社会的承認、正義といったDタイプ的なものを求めるが、楽しい、楽しくない、愛といったBタイプ的なことは舐めている。




だから、そんなAタイプをみてルサンチマンを感じるのは紛れも無くBタイプだね。
Cタイプなら障るところは無いし、Dタイプの人はAタイプを見ると単純に「馬鹿だ」と思うだけだね。




なぜルサンチマンを感じるか。


一言で言えば、無意識のうちに人は全ての人が自分と同じクライテリアで世の中を見てるものだと思ってるからだね。



Bタイプの人は誰よりも本当は自分がすごい人だと思われたがってる。「楽しい」と思うためにはそれが手っ取り早いから。



でも「楽しい、楽しくない」なんてクライテリアで物事を見ている人が、簡単に人を押しのけてまで、自分の利益を求めることが出来るでしょうか?




Bタイプの人はAタイプの人、あるいはAタイプ的振る舞いをみてこう思うのです。

「そんなに簡単じゃねぇだろ」

ってね。




他にも世の中を「レベルの高い、低い」で見ているCタイプは、なんだかいつも楽しそうしているBタイプを見てこう思うのです。「そんな簡単に楽しいとかじゃ駄目だろ」

ってね。





でも、それはお門違いなんだよね。




たとえば、Bタイプはいつも全てのものに愛を注いで生きている。
いさかいが起きた時でも、まず「もしかして俺が悪いのか?」っていう理由でまず不機嫌になって、それから自分をそんな気持ちにした人やものに怒るっていう精神構造をしているくらいだからね。


そんな、ネイティブな相対主義者に、「そんな簡単に楽しむな」なんてお門違いもいいところだろう?楽しむ為に生きてるんだから。楽しむ為に生きているからこそ色んな価値観を尊重するのさ。この二者は鶏と卵の関係だね。どっちが先と言うわけでもない。二つでワンセットなのさ。





だからね。幼い頃から、純粋なバトルの世界。敗者はあらゆる不利益を被り、勝者は全てを手に入れることが出来る、というシステムを受け入れている、というかそういう世界で生きている人間に向かって、

「自分の利益ばかりを考えるな!」

なんて言うのは正にお門違いなんだよ。出直して来いって感じだね。





つまり、彼等は勝つことと負けることを常にワンセットで考えているのさ。
これは見落としがちなことだよね。



勝つときは勝ちに行くけど、負けたら死ぬ、くらいの世界観なんだよ。


Bタイプが「楽しい、楽しくない」っていうクライテリアでしか物事を見ていないのに、「自分の利益だけを考える」のと、

Aタイプの人が「自分の利益だけを考える」って言うのでは意味が違うんだね。
Aタイプの人にとってはそうすることが「良いこと」なのさ。


Bタイプの人がそうしたら悪いことだね。






でも、人はどうしても、自分のクライテリアでしか物事を考えられない。
だから、そういう陽気な人たちを見ると、何故そんなに簡単に出来るのだろうという、
軽蔑と畏敬の合わさった感情、正にルサンチマンを感じることが出来るんだね。


(軽蔑+畏敬=妬み っていい表現だと思わない?)







まあ、そんなBタイプはCタイプを舐めまくってるわけだ。真実は愛の前では無力だからね。正義が真実の前ではかすんでしまうのと同様に、また勇気が正義の前では蛮勇に貶められるように、人の思いが勇気を伴った変革の前ではかき消されてしまうように。




これが、連環だよ。しかしそれは、前に進むためのものなのさ。





Bタイプは一つの真実を見出すことによって初めて前に進めるんだね。簡単に勝ちを求めに行くのは後ろ向きな姿勢だよ。何も深めることは無く、社会的承認も得られない。
勝ちに満足しちゃうからね。



Cタイプがすぐに楽しもうとしたら、オタクちゃんが出来上がるって前回書いたね。
だから、「レベルの高い、低い」で物事を見ている人はまず、そのレベルの高さを社会に見せることが必要なのさ。正義の無い真実に「意味」は無いからね。




物事の是非を瞬時に判断できるセンスをもったDタイプは、まず変化を求めるべきなのさ。力の無い正義に実行力は無いから。




勇気の人Aタイプは、何かを愛する所から始めるべきなのさ。一人で勝っても誰も喜ばないだろ?アメリカにおけるトム・クルーズの人気の秘密はここにあるのさ。負けてもいいよっていう優しさが彼にはあるからね。







でも、まあ。自分が本当は馬鹿にしているものを信じるのは疲れるよね。
それが、「賢者の嘲笑する愚者の渦に飛び込む」っていう表現に繋がるんじゃないかな。






いやー。長かった。あと一回くらい書いて終わりにしようかな。
しかし、wodd君はまだ読んでいてくれてるんだろうか。まあ、現象システムについて書くのには禊の意味もあったからこれでいいけどね。



精神世界の帝王EXが通常バージョンに戻る日も近いよ。