現象システムについて書くよ(応用編)
またしばらく間が空いてしまったね。ここで今までのことを要約しておこうか。
前回までのあらすじ:
南斗聖拳最後の将がユリアであることに気付いたラオウは雲のジュウザを屠ったその足で城を目指す。
一方、山のフドウの手引きで城にたどり着いた精神世界の帝王はついにラオウとの戦いの場に狩り出されることになる。
未だラオウと戦うまでには力及ばぬと見られた精神世界の帝王は既に北斗神拳最後の奥義、「無想転生」を会得していた!
世紀末覇者ラオウも究極奥義の前についに倒される時が目前に迫っているかのように思われたが、馬鹿リハクの愚策により死闘は台無しに。そしてラオウはユリアを偶然ゲット。その上精神世界の帝王は目に傷を負い光を失う。役に立たないぞ、リハク。
愛を捨て、悲しみを捨てた男、拳王に負けるわけには行かない。
愛を取り戻せ!精神世界の帝王!
あらすじ終わり
待っていてくれ!ユリア!つーか、うん。いつにも増して酷いね。
こんなだから誰も帝王の言葉に耳を傾けてはくれないのだね。
まあ、今回は応用編だし折角だから北斗の拳の登場人物をカテゴリー分けしてみようかな。
Aタイプ:ラオウ、ジャギ
Cタイプ:レイ、シュウ
Dタイプ:ユダ、リハク、トキ
サウザーは一見Aタイプと思われがちだけど、実はBタイプだね。
愛に裏切られたBタイプがAタイプ的に振舞ってるんだね。
もし、彼が真性Aタイプなら、聖帝十字陵なんて馬鹿馬鹿しいもの作らずにとっととラオウをぶっ飛ばして名実共に帝王になってたはずだよ。
また、Cタイプのシュウやレイが愛に殉じる事によってかなり損をしている所とか、
Dタイプのユダやリハクが真実を追い求めた瞬間に無能になるあたり、現象システムの真骨頂である志向性による結果が表れていて面白いね。
特に、北斗の拳全体のテーマは「愛」だからね。
Aタイプの究極であるラオウが愛の重要性に目覚めた時に
「わが人生に一辺の悔い無し」
なんていう台詞を吐くまでに成長するあたりBタイプにはたまらないものがあるねあのマンガは。
そう。現象システムはカテゴリー分けするだけでは何の意味も無い血液型別性格診断と変わりない暇つぶしツールでしかないんだよ。そうならないためには、「志向性」に着目するのです。
例えば、Aタイプの人が自らの勝利を愛で汚すことによって初めて、先に進めるように、
Dタイプの人が自らの知性を勝ち負けなんていう彼らにとっては下らないものに費やすことによって初めて正義を実践できるように、
その人が「良くなる」(より効果的に自らの価値評価基準を満たす振る舞いをする為)にはどうすれば良いかを考えるのが現象システムの目的なんだね。
まあ、Bタイプの人がすぐに勝ち負けとか言い出したら単純にウザイよねっていうか。
回り道は人生の基本ですよ、うん。
そういうわけで、コーヒーブレイクを含めて実に5回、一ヶ月にわたってお送りした精神世界の帝王EX「現象システムについて書くよ〜副題:哲郎の心の中に舞い降りた青春の幻影〜」も今回で最終回だね。
思えば、こんな頭の中オープンリーチな文章を書いて、夜な夜な去勢不安に駆られたこともあったけど、書ききれたことには満足してるよ。
哲学を勉強している院生の友人に
「ウインドウズ・メディアプレーヤーを無料でダウンロードさせてもらった気持ちだ。」
と言われた時が何よりもうれしかったね。僕は生きてて良かったと久しぶりに思ったよ。gokinjo氏。
だらだら長い駄文を読んでくれた臣民の諸君に最大級の感謝を。明日からはまたいつものペースで行こうかね。この日記も。