漫画規制

精神世界の帝王としてはやはり書かねばなるまい。

東京都の青少年健全育成条例の改正案です。

これ結局、つまるところ有害な書物とは何か?をだれがどうやって決めるのかが不透明だから奇異に聞こえるんだよな。

帝王もエロマンガ好きなんだけどやっぱ書店に行くと売り場が一般のマンガと全然区別されてないからだめだと思ってたんだよね。

だから、この改正は売り場分けなかった書店と、自社の出版物に明確なレーティングを設けなかった出版社のせい。

帝王も今の都知事大嫌いだけど、これはしょうがない。
(結局あれだろ?反対してる人も差別的で偉そうな態度で大好きなマンガを侮辱されてるのが気に入らないだけでしょ?僕もだよ!)


エログロナンセンスを前面に出したゴミような漫画があるから光り輝く作品が生まれる。
そんなことはいかにあの老人であっても百も承知だろう。


問題なのは、前述のようにその線引き。つまりどれが傑作で、どれがゴミなのかの線引きをできる人などこの世にはいないということ。
神様じゃないと無理。

なぜか?人は自分以外の人間は基本的に見下していて、その言うことなど絶対に聞かないから。

自分が作った作品がゴミだなんて誰も絶対に認めない。


仮に手塚治虫が生きていたとしても、だれも言うことを聞かないと思う。
「このマンガはゴミでこのマンガは傑作」そんなの作家は簡単に自分の中で正当化して逃げられる。
それが精神世界。(まあ、もちろんどうあっても自己弁護できないほどのゴミ作品はあるけど、自分というのは世界で一番甘い読者だからな。自分が100面白いと思ってるものは他人はせいぜい1から10。)



線引き、という話でいえば、宗教法人法が面白い。

以下Wikipediaからの抜粋。

目的
「宗教団体に法律上の能力を与えること」を目的とする。(第一条) -- 即ち、この法律により宗教団体は法人格を持つことが可能となる(第四条)。
憲法で保障された信教の自由ための法であり、宗教上の行為を行うことを制限するための法ではない。

定義
宗教団体の目的は、「宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成すること」である。(第二条)
「礼拝の施設を備える」こと。
もしくはそれらの「団体を包括する」団体。

面白いよな。

礼拝の施設がないと宗教とは認められないから、宗教法人作ろうと思ってる臣民は気をつけるように!

で、これ大学の先生とかが集まって、「これは宗教施設にあたる」とか「これは経典にあたる」とか「これは団体とは言えないんじゃないの?」とか議論してるんだって。


つまり、その宗教のことなんて信じてもいないし興味もない人たちが集まってあーでもないこーでもないいいながら認可を出すわけだ。

マンガも同じ。


ただ、マンガの扱いが軽いのは確実に出版社のせいだね。

もともとマンガは大人の読むものだという認識がちゃんと確立されていれば宗教とまではいかないまでも、小説ぐらいの位置づけはもらえたのにね。

小説なんてもっと変態的なのが書店や図書館に山ほどあるんだけどね。子供も読めるし借りられるよ。

中学、高校6年間図書委員長だった帝王が言うんだから間違いない!
(エロい純文学だけ集めた図書委員長コーナーとか作って遊んでた。)

つまり、小説は大人の読むものでマンガは子供の読むものっていう認識が一般的なわけだ。
もし仮に「マンガは大人の読むもの」っていう認識が一般的なら、規制なんか必要ないし、もうちょっと敬意をもった発言を都知事もしたはずなんだよな。


マンガという商材を子供向けの市場から脱却させることができなかった保守的な日本の出版社が自ら招いた事態だね。

あるいは、趣味嗜好が幼稚な僕も含めた日本人男性が自己崩壊した瞬間かもな。

ちょっとエロい少年マンガっておもしろいもんなぁ・・・。